源氏 物語 葵 現代 語 訳。 源氏物語『葵』解説・品詞分解(1)

源氏物語『葵』現代語訳(1)(2)

かねてより、物見車(ものみぐるま)心づかひしけり。 「相手の名誉をよく考えてやって、どの人をも公平に愛して、女の恨みを買わないようにするがいいよ」 御忠告を承りながらも、中宮を恋するあるまじい心が、こんなふうにお耳へはいったらどうしようと恐ろしくなって、かしこまりながら院を退出したのである。 「女房出で立つや」とのたまひて、姫君のいとうつくしげにつくろひたてておはするを、うち笑みて見たてまつり給ふ。 信頼のできるだけの愛を持っていない人と源氏を決めてしまいながらも、断然別れて斎宮について伊勢へ行ってしまうことは心細いことのようにも思われたし、捨てられた女と見られたくない世間体も気になった。 疑いも恨みも氷解したわけでもなく源氏が帰って行く朝の姿の美しいのを見て、自分はとうていこの人を離れて行きうるものではないと御息所は思った。 とても恥ずかしい」 などとお怨みになって、お硯箱を開けて御覧になるが、何もないので、「なんと子供っぽいご様子か」と、かわいらしくお思い申し上げなさって、一日中、御帳台の中に居続けなさって、お慰め申し上げなさるが、その打ち解けないご様子が、ますますかわいらしい感じである。 不思議さに、ご洗髪をなさり、お召し物を着かえなどなさって(ほんとうに魂が抜け出ていったものかどうか)ためしてごらんになるが、やはり同じように(芥子の香が)するので、自分自身でさえいやにお思いになるのに、まして世間の人が言ったり思ったりすることは(どんなだろう)などと、他人にお話しなさるはずのことではないので、自分ひとりで思い嘆いておられるうちに、(前より)いっそうお心の乱れもひどくなってゆく。

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源氏物語『葵(葵の上と物の怪)』現代語訳(3)(4)

お髪の一筋の乱れ毛もなく、さらさらと掛かっている枕の辺りは、めったにないくらい素晴らしく見えるので、「何年も、何を物足りないことがあると思っていたのだろう」と、不思議なまでにじっと見つめていずにはいらっしゃれない。 ねたがりまどふけはひ、いともの騒がしうて、後の事、またいと心もとなし。 非常に悲しんで、 袖 ( そで )を涙の流れる顔に当てたままである。 「葵」にちなんだ伝統行事• 「そのようにおっしゃっても、私にはあなたがどなたか分からぬ。 『源氏物語』の主役である光源氏は、嵯峨源氏の正一位河原左大臣・源融(みなもとのとおる)をモデルにしたとする説が有力であり、紫式部が書いた虚構(フィクション)の長編恋愛小説ですが、その内容には一条天皇の時代の宮廷事情が改変されて反映されている可能性が指摘されます。

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源氏物語『葵(葵の上と物の怪)』現代語訳(1)(2)

46 椎 本• 「あなたのお髪は、わたしが削ごう」と言って、「何と嫌に、たくさんあるのだね。 と思し知らるることもあり。 「あなたは、さあいらっしゃい。 大将の臨時の随身を、殿上にも勤める 近衛 ( このえ )の 尉 ( じょう )がするようなことは例の少ないことで、何かの晴れの行幸などばかりに許されることであったが、今日は 蔵人 ( くろうど )を兼ねた 右近衛 ( うこんえ )の尉が源氏に従っていた。 そして次の巻で、またもう一つの大きな事件の幕が開きます。 」といって、(葵の上に)近い御几帳のところに(源氏を)お入れ申した。 若い女房なので、事情も深く悟らないので、持って参って、お枕元の御几帳の下から差し入れたのを、君が、例によって餅の意味をお聞かせ申し上げなさるのであろう。

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GENJI

気立ても容貌も、それぞれ捨ててよいものではなく、またこれぞと思える人もいないものだ。 あまりよそよそし過ぎます。 (2) 御 み 几 き 帳 ちょう の 帷子 かたびら 引き上げて見 たて まつり 給 たま へ ば 、いと をかしげに て、御腹は いみじう 高うて 臥 ふ し 給へ る さま、 (光源氏が)御几帳の帷子を引き上げて(葵の上を)拝見なさると、たいそうお美しい様子で、お腹はとても高くて横になっていらっしゃる様子は、 よそ人だに見たてまつらむに心乱れぬべし。 身のうきほど・・・わが身のつらい程度。 ご後見役のいないのを、気がかりにお思い申されて、源氏の大将の君に万事ご依頼申し上げあそばされるにつけても、大将の君は気の咎める思いがする一方で、嬉しいとお思いになる。

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源氏物語 第九帖 葵 目次

あの御息所には、斎宮が左衛門の司にお入りになったので、ますます厳重なご潔斎を理由にして、お手紙も差し上げたりいただたりなさらない。 宮へ源氏は手紙で御 挨拶 ( あいさつ )をした。 清らに=ナリ活用の形容動詞「清らなり(きよらなり)」の連用形、美しい、きれいだ。 そういう姫を源氏は一貫して「かわいらしくもいじらしくも(原文・をかしうもいとほしうも)」思って見詰めています。 もろともに見むよ」とて、御髪の常よりもきよらに見ゆるを、かきなで給ひて、 「久しう削ぎ給はざめるを、今日は、吉き日ならむかし」とて、暦の博士召して、時問はせなどし給ふほどに、 [現代語訳] 今日は、源氏の君は二条院に離れて滞在しておられて、祭を見物にお出かけになる。 若君が「目もと、口つきが、まったく春宮と同じご様子でいらっしゃる」という一節が、あたかも普段秘められている源氏の心中の抜きがたい不安を思い出させる一刷毛の黒雲のように、しかしさらりと書き添えられています。

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源氏物語『葵』現代語訳(1)(2)

君は、ご機嫌をとりかねなさって、今初めて盗んで来た人のような感じがするのも、とても興趣が湧いて、「数年来かわいいとお思い申していたのは、片端にも当たらないくらいだ。 左大臣は、新年の祝いもせず、大宮を相手に亡き娘の事柄をお話し出しなさって、物寂しく悲しいと思っていられるところに、ますます、このようにまで源氏の君がお越しになられたのにつけても、気を強くお持ちになるが、堪えきれず悲しくお思いになった。 [現代語訳] このような物思いのお悩みのために、病気の具合が、やはりいつもの病気のようではないように思われるので、別の邸にお移りになられて、御修法(加持祈祷)などをおさせになっている。 貴女らしくてしかも若やかに美しい人に源氏は満足を感じていた。 父母たちが心配するので、源氏もほかへ行くことが遠慮される状態なのである。 御返り、いと暗うなりにたれど、 「袖のみ濡るるや、いかに。

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